岡野栄之教授が持田記念学術賞を受賞しました!

受賞研究テーマ
「幹細胞生物学に基盤をおいた中枢神経系疾患の再生医療と 創薬の研究とその臨床応用」

岡野博士は 1990 年代にショウジョウバエの神経発生に異常を示す変異体の中から、RNA 結合蛋白質 Musashi の変異体を同定し、米国との共同研究により Musashi を指標として用いてヒト成体脳に神経幹細 胞が存在することを世界で初めて明らかにしました。その後、ヒト成体脳由来神経幹細胞、ヒト胎児脳由 来神経幹細胞を FACS により分離することに成功しました。
また、基礎‐臨床共同研究チームを構築し、亜急性期脊髄損傷症例に対してヒト iPS 細胞由来神経前 駆細胞を用いた再生医療の世界最初の移植手術を行っています。さらには、精神・神経疾患の患者由来の iPS 細胞を樹立し、ALS の試験管における病態再現に成功し、既存の医薬品の中から新規の ALS 治療薬候 補として選定しました。ALS 患者を対象とした医師主導治験を行い、安全かつ効果的な治療法であること を明らかにし、iPS 細胞創薬の有用性を示しました。
岡野博士は幹細胞研究に基軸をおいて、中枢神経系の発生と再生に関する基礎研究に取り組み、中枢神 経系の再生医療と疾患の病態解析そして創薬研究へと展開し、さらには臨床応用まで進めており、世界 を先導する先見的・独創的な研究業績であります。

プレスリリース

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「亜急性期脊髄損傷に対するiPS細胞由来神経前駆細胞を用いた再生医療」の臨床研究について(第1症例目への細胞移植実施)

慶應義塾大学病院は、「亜急性期脊髄損傷に対するiPS細胞由来神経前駆細胞を用いた再生医療」の臨床研究における第1症例目の参加者に対し、ヒトiPS細胞由来神経前駆細胞の細胞移植を行いました。
プレスリリース全文は、以下をご覧下さい。

https://www.keio.ac.jp/ja/press-releases/files/2022/1/14/220114-1.pdf

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2021年12月10日

岡野栄之が上原賞を受賞致しました。

コンテンツは、下記をご覧ください。
https://www.keio.ac.jp/ja/research/researchers/award.html

受賞対象となった研究業績
「幹細胞システムを用いた中枢神経系の再生医学と疾患研究」
ヒト成体中枢神経系は、高度な機能を発揮するその一方、損傷に対して非常に脆弱であり、長年「再生しない臓器」の代表であった。岡野栄之博士は 1990 年代に、ショウジョウバエの神経発生に異常を示す変異体の中から、RNA 結合蛋白質 Musashi の変異体を同定し、同 Musashi 分子が転写後レベルの遺伝子発現調節により、幹細胞制御において重要な役割を果たすことを明らかとし、同分子がショウジョウバエからヒトに至るまで進化で保存されていることを発見した。1998 年には、米国との国際共同研究により、Musashi を指標と
して用いて、ヒト成体脳に神経幹細胞が存在することを世界で初めて明らかにした。その 2 年後の 2000 年には、これらヒト成体脳神経幹細胞を FACS により分離することに成功し、これら一連のパラダイムシフトにより、本来再生しないと考えられていたヒトの中枢神経系の再生を目指した「ヒト中枢神経系の再生医学」という新しい研究領域の構築に繋がった。その後 20 年に渡り、神経幹細胞や iPS 細胞技術を用いた脊髄損傷の再生医療の開発、神経難病の ALS の新薬開発研究とその医師主導治験(ROPALS 試験)など一貫して、ヒト成
体中枢神経系の再生医学領域における数々の顕著な成果を上げており、国際的な注目を浴びている。

2021年12月19日

岡野栄之がWalk Again in 沖縄での講演を行いました。

その映像がYoutubeにアップロードされましたので、下記にリンクをご案内致します。
https://youtu.be/cQD2bis3Gcc

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